加熱する新築アパート建設、バブル期並みの融資件数でトラブル続発?!
- 不動産投資
- 2017.04.06
トラブルの原因は悪質業者の提案と投資家の理解不足か
ここ最近から新築アパート投資への融資がにわかに問題視されている。
日銀によると、平成28年12月末の国内銀行のアパートローン残高は前年比4.9%増の22兆1668億円に拡大しており、平成28年の銀行・信用金庫による不動産融資は対前年比15.2%増と、バブル期並みとなっている事を特に懸念している。
この背景には27年の税制改正により課税対象者が広がり、節税や相続税対策のために不動産投資への注目が集まったことが大きい。更地を所有している地主はアパートを建てれば土地の固定資産税が軽減され、賃貸収入も得られるという建築業者の提案を受けアパート投資を始めるケースがある。この提案の中でここ数年問題が際立っているのがサブリース契約によるトラブルだ。アパートメーカーは地主に対して、アパートローンを組んでいる30年間は家賃を保証するから空室があってもローン返済はできるから安心ですという提案をしている。しかし実際は賃貸需要が見込めない土地にアパートを建てても賃貸はつかず、賃貸保証自体も数年後には見直しで保証家賃が下がり融資の返済ができなくなるというトラブルが多い。金融庁はこの大手アパートメーカーの営業姿勢に対しても問題視しており、28年末から実態調査を実施し、銀行に融資審査で担保だけでなく事業の将来性を評価することなどを要請した。さらに日銀は金融機関への29年度の考査で、アパートローンの適切な審査や、組織的な採算性の検証が行われているかを点検する方針だ
そもそも不動産投資は需要と供給の見極めが最も重要だ。この原則を無視して賃貸需要のないエリアでアパートを建てても賃貸収入は入ってくるはずはない。節税効果やキャッシュフローは紙の上でいくらでも提案できるが、実現可能な提案なのかを投資家は見極める必要がある。アズールではこのようなトラブルがないよう、経験豊かなスタッフが賃貸需要の高い物件を厳選し投資家に提案をしている。